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小沢氏団体、2300万円記載に虚偽 外貨預金損失 裏金化か
2011.12.1 08:36
民主党の小沢一郎元代表の関係政治団体「誠山会」(解散)が保有資産の一部を外貨預金していた問題で、同会が平成21、22年に「換算差額」とし て損失を計上し、都内の銀行支店に支払ったとされる約2千万円について、実際は支払われていなかったことが30日、関係者への取材で分かった。小沢氏の資 金管理団体「陸山会」でも昨年、損失計上されていたことが新たに判明。虚偽記載を禁じた政治資金規正法に抵触し、計約2318万円が裏金化していた疑いが ある。
これまでの産経新聞の取材で、誠山会は100万米ドル(21年12月28日時点で約9200万円)余りを外貨預金していたことが判明している。
総務省が30日公開した陸山会の政治資金収支報告書によると、同会は昨年12月31日、その他の経費として、株価や為替の変動によって出た利益や損失を意 味する「換算差額」約338万円を計上。「支出を受けた者の名称」として、都内の銀行支店の名前を記載した。また、誠山会が計上した21、22年分の損失 計約1980万円についても、同支店に支出したと収支報告書に明記されている。
ところが関係者によると、両団体から同支店に対し支払いが行われた事実はなく、支出に関する収支報告書の記載に虚偽があったことになる。
関係者の話を総合すると、小沢氏側は誠山会が解散する直前の昨年10月中旬、同会にあった100万ドル余りを、小沢氏が代表の民主党岩手県第4区 総支部を経由し、陸山会に移動した。収支報告書には同時期に約9588万円が同ルートを通じて移動したことが記載されており、この大半が外貨だったとみら れる。
関係者はこの100万ドル余りについて「移動のために引き出した以外は、ほぼ手つかずで残っている。円に換金もしていない」と証 言。為替の変動による損失は一般に外貨を円に換金した際に生じるため、損失を支出として計上する理由はなかったという。小沢氏側は損失確定前の「含み損」 を支出計上した可能性があり、両団体から換算差額名目で引き出された約2318万円が支出先不明のまま、裏金化した恐れがある。
規正法は 収支報告書への虚偽の記載を禁じ、違反すれば、禁錮5年以下または100万円以下の罰金が科される。元最高検検事の奥村丈二中央大法科大学院教授(刑事 法)は「支出が行われていないのを知りながら、記載したとすれば虚偽記載にあたる可能性がある。報告書には外貨預金との説明もなく、不合理な記載があるこ と自体が国民の信頼を裏切る行為だ」としている。
小沢氏の事務所からは30日までに、取材への回答はなかった。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111201/crm11120108380000-n2.htm
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