松坂屋名古屋店:元従業員が3億7000万円の架空請求

松坂屋名古屋店:元従業員が3億7000万円の架空請求

大丸松坂屋百貨店(本社・東京都江東区)は16日、松坂屋名古屋店(名古屋市中区)の30代の男性元従業員=14日付で懲戒解雇=が、顧客38人に計約3億7000万円の架空請求を繰り返していたと発表した。このうち約2600万円分に関し業務上横領容疑で、同社は16日、元従業員を愛知県警に告訴した。
同社によると、元従業員は01年から「お得意様営業部」で外商を担当。架空請求は03年11月ごろから8年以上にわたり、宝飾品など391点に上る。代金は顧客の銀行口座からの自動引き落としだったため、元従業員は04年8月ごろから、商品が売れたと偽って店から持ち出し、348点を約8800万円で換金して穴埋めしていた。
不足した約2億8000万円を顧客2人の口座から引き落としたため、不審に思った顧客が昨年9月に同社に問い合わせて発覚した。
元従業員は「売り上げ目標に達しないとプライドが許さなかった」と動機を語り、内部調査に事実を認めているという。熊木敏店長は記者会見で謝罪しつつも「個人的な不正行為。売り上げ目標などが重圧になったとは思っていない」と述べた。約2億8000万円は店側が2人に返金したという。【稲垣衆史、高橋昌紀】
毎日新聞 2012年2月16日 23時46分(最終更新 2月17日 9時00分)




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